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ブログ「本音でズバッと」

通常国会 多難の幕開け 菅氏「増税政策へ苦言」は国民目線

2023.01.25

通常国会が23日召集された。昨年秋の臨時国会から年末にかけて閣僚4人が辞任して、岸田文雄内閣の支持率が低迷しており、内外の課題が山積する中での多難な幕開けである。体勢を立て直して、政府・与党が結束して乗り切っていかなければならない。

岸田首相の施政方針演説は、防衛力強化と財源、物価上昇を上回る賃上げ、異次元の少子化対策など多岐の論点にわたる。岸田政権がスタートして、衆参国政選挙が続いたため、この度の施政方針は、本格的な政策遂行の意欲が表れている。

25日から始まる各党代表質問を皮切りに、活発な論戦を期待したい。私も27日午前、参院の代表質問に立つ。

岸田首相は20日、この春にも新型コロナウイルス感染症の法的位置付けを、現在の「2類」から季節性インフルエンザ並みの「5類」に変更する方針を示し、併せて、医療体制や支援措置について段階的に移行させる検討も指示した。

「5類」になると、室内でマスクを外すこともできるようになるかもしれない。今国会から参院の本会議場で登壇する議員は手指を消毒のうえ、「マスクを外した演説」ができるようになった。感染症の専門医に議場を点検してもらい、壇上からはマスクを外して演説しても、一番近い議席まで飛沫(ひまつ)が届かないことを確認した結果である。

やはりマスクをしては、声がこもって聞き取りにくい。演説は言葉だけでなく、顔全体の表情で伝える部分もあるので、登壇者は一層力を込めて堂々と論戦に挑めるというものである。

菅義偉前首相が年明け以降、防衛力強化や少子化対策を理由とした岸田政権の「増税政策」に異議を唱えている。増税以外の財源確保策を話し合う自民党特命委員会も19日にスタートした。各種世論調査でも、増税方針には強い反発が出ている。

菅氏の発言は、政権批判というよりも、厳しく注文をつける国民目線からの妥当な指摘と思われる。「増税については丁寧な説明が必要だ」と述べ、「例えば、行政改革でいくらとか、いろんなことを示したうえで、できない部分は増税させてほしいとか、そういう議論がなさすぎる」と指摘する。私も同趣旨のことを述べてきた。

岸田首相は「丁寧に説明する」と言っているし、防衛費増額分の4分3を、歳出削減や決算剰余金、特別会計からの繰り入れや国有財産処分などの税外収入でまかない、「足らざる部分を増税で」と説明している。

しかし、その説明が国民に十分届いているとは言い難い。議論の過程が表に出にくく、参院選や安倍晋三元首相暗殺事件、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)問題などにかき消されてしまった。

国会論戦を通じて、丁寧に分かりやすく岸田首相自らの言葉で理解を浸透させてもらいたい。

(公明党代表)

【2023年1月25日(24日発行)付 夕刊フジ掲載】