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ブログ「本音でズバッと」

震災復旧・復興支援

2012.06.01

震災直後の出来事

2011年3月11日に起きた大地震の直後、私は東北の被災地を駆けめぐっていました。宮城県多賀城市、塩釜市、七ケ浜町、仙台市……。海から吹き上げてくる風はまだ冷たく、空には時折、雪が舞っていました。

福島県相馬漁港を訪ねた折、青年漁師が海の彼方をじっと見据えたまま、立ちすくんでいました。「大変だったですね」。そう話し掛けると、「政治家なんて言葉だけで何もしないじゃないか」と凄まじい剣幕。政治に携わる者の一人として忸怩たる思いに駆られながら、咄嗟に青年の手を取り、じっと目を見つめました。「おっしゃる通りだ。でも、だからこそ共に立ち上がろうじゃないか」と。ややあって、青年はしっかりとした眼差しで答えてくれました。「信じていいんですね」と。

公明党の強みをいかすも

震災から現在に至るまで、あの青年漁師の眼差しを片時も忘れたことはありません。交わした約束はどんなことがあっても果たしていく!――党の代表として、一議員として、いな、一人の人間として、私自身が貫いてきた信念でもあります。

当時、公明党は野党でしたが、一国の危機に際し、与党も野党もありません。即座に私は政府・与党に、党として全面的に協力する旨、伝えました。そして、ネットワーク政党の強みをいかして、官邸に対して現場の声に即した政策提言を行ったのです。

しかし、官邸からはまったく反応がありませんでした。政府・与党には現場の感覚、リアリティがないの上に、政治主導を標榜し官僚組織を活用してこなかったせいで、官僚組織そのものが萎縮して提案もできない。政治が意思決定できないことで、あらゆる面での遅れにつながっていきました。

議員立法を主導して成立

公明党はすべての国会議員・地方議員・職員を動員して、復旧・復興のために力を集約させました。また、全国の党員の皆様からも、陰に陽にお力をいただきました。

そして、被災地の声を限りなく形にしていこうと、次々と議員立法を作成。「二重ローン」を救済するための法律、弔慰金の対象を兄弟姉妹にも拡大する法律など、あらゆる声が法律に反映していきました。その結果、我々が主導して成立した東日本大震災関連の議員立法が30本をこえました。

しかし、まだ復興は道半ば。また、東日本大震災を教訓に、全国各地で防災・減災のための一手を、政治が打っていかなければなりません。今も、あの青年が発した言葉が、私の原動力になっています。「信じていいんですね」と。