学校の耐震化診断促進策を提唱〜参院予算委質疑〜

災害対策など、緊急性の高い課題への対応を盛り込んだ2006年度補正予算案は、2月5日(2007年)の参院予算委員会で、午前に総括質疑、午後から締めくくり質疑と討論、採決を行い、自民、公明の与党両党の賛成多数で可決しました。2月6日午後の参院本会議で成立する見通しです。民主党など野党4党は、柳沢伯夫厚生労働大臣の発言への対応を理由に、参院でも審議ボイコットを続けました。

総括質疑で質問に立った山口なつおは、学校耐震化について、遅れている自治体の取り組みを促すために、自治体ごとの耐震診断実施率、改修率の公表を提案しました。さらに、2006年度補正予算、2007年度本予算で達成が見込まれる耐震化率の見通しについて質問をしました。

伊吹文部科学大臣は、耐震診断について「(2006年度内に)100%にするのがわれわれの責務」と述べ、耐震診断促進のためにも、山口なつおの提案通りに、都道府県別に耐震診断の状況を公表させる方針を示しました。また、診断結果未公開のものを除く耐震化率については「試算では、61%の学校が、(1981年に制定された)新しい建築基準に適応するようになる」との見通しを示しました。

続いて、障害者の福祉サービス利用に関して質問し、障害程度区分の判定方法に言及。自閉症などの事例を紹介し、障害者の場合は、現行の介護認定と同様の判定方法では不合理な面があるとして、改善を要求しました。それに対して、柳沢伯夫厚生労働大臣は、障害程度区分の判定方法に関して、「(指摘のように現状では)問題があると認識しており、見直しを検討していく。関係者の意見を伺いながら進める」と応じました。

一方、地域再生に向けた中小企業支援策や農林水産振興策などについて、利用者の使い勝手が良くなるよう、関連する予算や税制、法律などが一覧できる情報提供の仕組みをつくっていく必要があると主張し、さらに、利用者のための総合相談窓口を設けるべきであると訴えました。それに対して、安倍晋三総理は、「地域活性化策の全体像を取りまとめ、あすにも(2月6日)公表する」と表明。その上で、インターネットで具体的な施策などを紹介するサイトの開設や、地域の相談に応じる窓口の設置、地域への専門家の派遣などを盛り込む考えを示しました。

また、東京都内のぜんそく患者らが国や都、自動車メーカーなどを訴えていた、東京大気汚染訴訟控訴審の和解協議に関して、解決に向けた国の積極的な取り組みを求めました。さらに、アジア外交に関しては、環境・エネルギー問題を検討する国際機関として「東アジア・環境開発機構」を設置し、東アジア共同体形成の一里塚とすべきと提案。安倍総理は、環境・エネルギー分野での国際協力に前向きな姿勢を示しました。

また、中国が人工衛星破壊実験を行ったことについて、わが国の弾道ミサイル防衛システムの影響を指摘しつつ、「宇宙の軍事利用を制限する方向で、国際ルール、枠組みをつくる必要がある」と主張したのに対して、安倍総理は「さまざまな国際的な場での議論に積極的に参加していく」と答えました。

※今回の予算委員会における山口なつおの質問は各メディアでも紹介されました。
時事通信は、「地域活性化・再生」に関連した質問に対する、総理の答弁を取上げました。
【時事通信速報】 最速ヘッドライン 2007年2月5日(12:27)
「地域活性化策あす発表=検索サイト開設へ−安倍首相」
安倍晋三首相は5日午前の参院予算委員会で、政権の重要課題の1つに位置付ける地域再生について「予算、税制、法案を含め、地域活性化策の全体像を取りまとめ、あす公表する」と明らかにした。その上で「親切に丁寧に省を超えて全体的にどういう施策があるか発信していくことが大切だ」と語った。また、首相は地域活性化策の内容について、(1)インターネットで各種施策や取り組み事例を検索できる「地域活性化総合情報サイト」の開設(2)地域の相談に応じる窓口の設置(3)専門家の派遣制度−を盛り込む考えを示した。山口那津男氏(公明)への答弁。

NHKは、「東京大気汚染訴訟」の早期解決への取り組みを求めた質問に対する、環境大臣の答弁を取上げました。
【NHKニュース】 参院予算委員会速報 2007年2月5日(16:42) 抜粋
(略)若林環境大臣は、東京のぜんそく患者らが車の排気ガスによる大気汚染で被害を受けたとして、損害賠償などを求めている裁判について、「すでに提訴から10年以上が経過し、原告の中には解決を待たずして亡くなっている方もいる。いたずらに訴訟を長引かせることなく、解決にむけて、最大限の努力をしたい」と述べました。

参院予算委 学校の耐震診断が前進へ 国交相が年内の全校実施を明言

参院予算委員会は、2月2日に2005年度補正予算案の締めくくり総括質疑を行いました。

山口なつおは、公明党代表として学校耐震化の促進や、事業仕分けの位置付けなどについて質問しました。

質問の中で、学校耐震化の進捗状況が全国的に格差がある実態を指摘し、「耐震診断や耐震改修の徹底が急務である」と強調。その上で、具体的な促進策の必要性を訴えました。

それに対して、回答した北側一雄国土交通相は、学校の耐震性確保が極めて重要であることを改めて強調し、「学校の耐震診断については年内にすべて行い、その結果を公表したい」と答え、年内の全校診断を約束しました。

さらに北側国交相は、1月26日に施行した改正耐震改修促進法における国の基本方針を踏まえ、公立学校の耐震化の目標と整備プログラムを盛り込んだ耐震改修促進計画を、1年以内に各地方公共団体に策定させる意向を表明。その上で、「今後も文部科学省と連携しながら、緊急性の高いものから重点的に耐震化の促進に努めていきたい」と述べました。

小坂憲次文科相は、北側国交相から学校の耐震化促進に対する協力の申し出があったことを述べ、文科省としても学校の耐震診断を年内に終わらせる決意を語りました。

さらに、山口なつおは官製談合の防止策についても質問し、防衛施設庁の官製談合事件に触れ、「罰則強化と人事異動だけでなく抜本的な対策を検討すべき」と主張しました。

これに対し、小泉純一郎首相は、制度面と慣例面から公務員が意欲的に使命感を持って働ける環境づくりの必要性を示し、天下りの廃止や談合防止などの改善策が今後検討すべき課題であると述べました。また、昨年末に閣議決定した「行政改革の重要方針」に対しても質問し、国の行政機関の事業の要否や担い手を仕分ける「事業仕分け」の趣旨が明記されたことに言及。その上で、市場化テスト法案や特別会計の制度改正などの個別の分野について、「事業仕分けの趣旨を明らかにすべき」と訴えました。

最後に、自衛隊のイラク派遣について、「撤収時期を視野に置いた取り組みを政府として検討すべき」と訴えました。