東京電力福島第1原発事故の賠償方針の見直しを求める要望を受ける〜賠償範囲の線引き批判〜

東京電力福島第1原発事故の賠償方針の見直しを求める要望を受ける〜賠償範囲の線引き批判〜

山口なつおは、12月22日、東京都新宿区の党本部で福島県の佐藤雄平知事、市町村長会・議長会の代表らと会い、東京電力福島第1原発事故の賠償方針の見直しを求める要望を受けた。井上義久幹事長、太田昭宏全国代表者会議議長らが同席した。

原発事故の賠償方針については、国の原子力損害賠償紛争審査会が今月6日、「中間指針追補」を取りまとめた。この中では避難指示の出ていない住民が自主避難した場合の賠償を、県内23市町村に限定している。
 
席上、佐藤知事は今回の方針で県南、会津、南会津地方の市町村の住民が、賠償の対象外とされたことを批判。原発災害によって県内全域・全県民が精神的苦痛や風評被害を受けたと主張し、「等しく賠償の対象にしてほしい」と訴えた。その上で一行は、(1)全県民の自主的避難などに係る損害を確実に賠償(2)「原子力被害応急対策基金」による被害者救済の早急な実施と十分な財源確保(3)全賠償請求へ速やかに応じるよう東電への指導—などを求めた。
 
このほか喜多方市の山口信也市長は、「原発事故で全県民が恐怖を感じ、日常生活が阻害された」と強調。会津若松市の室井照平市長も、賠償範囲が県内で線引きされたことは遺憾だと述べ、「県民の寸断は適切ではない」と訴えるなど、国の方針に対する批判が相次いだ。
 
要望を受けた山口なつおは、「県内の原子力災害に伴う被害は、画然と線を引けるものではない」と指摘。今回の方針も賠償の基準が狭く、当事者を無視するものだとの認識を示した。さらに、原発事故により県内の風評被害や観光被害などが起きたのは明らかだとして、「公明党として国に対し、しかるべき要求を出す方向で考える」と応じた。

一方、斉藤鉄夫幹事長代行(党原発災害対策本部長)は、「対策本部の会合で賠償対象を線引きするべきではないとの考えを、文部科学省を通じて政府に伝えた」と報告した。