社会保障協議で政府の対応批判〜“民主案”提示が大前提 「増税」より制度設計示せ〜

社会保障協議で政府の対応批判〜“民主案”提示が大前提 「増税」より制度設計示せ〜

山口なつおは、1月20日午後、国会内で記者会見し、社会保障のあり方に関する与野党協議や24日召集の通常国会での対応などについて、大要次のような見解を述べた。

【社会保障協議】

一、社会保障のあり方をめぐる与野党協議は、まず民主党としてマニフェスト(政権公約)に沿った具体的な案を出すことが大前提となる。まだマニフェスト以上のものが出されていない状況だから協議のしようがない。民主党が自らの考え方を出さなければ協議は事実上不可能だ。

一、政党間協議で合意をつくり出そうということであれば、その協議結果を政府が受け取って執行するプロセスになる。政府が前に立つのは順序が違う。また、「政府・与党」という責任の所在があいまいな協議も混乱を呼ぶもとだ。民主党はマニフェストで、年金であれば全額税方式、一元化をうたってきたはずだが、具体的な制度設計があいまいに終わっている。民主党として具体的な考え方をまず示すべきだ。

一、(政府が6月までにまとめる方針の税制と社会保障の一体改革で、与謝野馨経済財政担当相が消費税率の引き上げ幅を盛り込む姿勢を示していることに対して)何にどう使うかを議論することが先で、社会保障のあり方、機能強化を図るなど、国民に青写真を示すべきだ。ここで使い方の概要が分かるので、それにふさわしい財源のあり方を、消費税を含めた税制の抜本改革、あるいは保険料も合わせた所得再分配機能の実現というフレーム(枠)の中で議論すべきとわれわれは主張してきた。社会保障の機能強化のあり方が明確にならない限り、負担の限度や負担のあり方、個々の税の税率などは決めようがない。どうして税率がいきなり出てくるのか、まったく理解しがたい。

【政倫審招致問題】

一、(民主党の小沢一郎元代表の衆院政治倫理審査会の招致議決の先送りは、野党の反発で余儀なくされたとする民主党側の発言について)まさに責任転嫁の最たるものだ。野党は基本的に証人喚問を主張し、政倫審で行いたいと言うのは民主党だ。政倫審をどう実現するかは民主党内の争いであって、いまだに結論を出せず、説明責任の実現につまずいている。政倫審をどう実現するか民主党が決められないことに野党が介入する余地はない。

【通常国会の対応】

一、基本姿勢は「闘う野党」として政権運営に対するさまざまな難点を指摘し、どう改善すべきか問うていく。外交・安全保障について、日米、日中関係の課題など政権のまずい姿勢を問いたい。経済政策では、2年続けての税収を上回る公債発行という借金体質の異常さも含めて、デフレ脱却への本格的な道筋を描いた上での予算の位置付けがなされていない点を追及する。景気、中小企業対策などの課題についても指摘していく。

一、(国会)論戦の結果として(政権が)追い詰められることはあり得るが、解散に追い込むこと自体が目的では必ずしもない。どのような国造りや政策のあり方を望むかという国民の関心や不安に応える論戦をしていく。(4月の統一地方選の時期を含めて)いつ解散があってもおかしくない、との姿勢で臨んでいく。