安倍首相の真摯な取り組み姿勢

掲載記事2015年02月25日 (水曜日)

〜「イスラム国」対応で野党批判も国民は冷静に判断〜

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国会は、衆院予算委員会での全閣僚出席による基本的質疑を23日に終えて、24日からは要求閣僚のみによる一般質疑に移った。自公与党は来年度予算の年度内成立のため、3月上旬の衆院可決を目指している。その後、参院での予算案審議の攻防が見込まれる。

予算委員会での議論は、衆参本会議の代表質問をベースにしており、与野党で質問の視点は異なる。私は18日、参院の代表質問に立った。与党は自分たちで作った予算案なので、中身の議論は終えている。従って、質問の視点は、公明党の基本的な考え方を述べたうえで、①国民の関心の高いテーマについて、安倍晋三首相の丁寧な説明を引き出す②今後の政治課題に関し、問題点の指摘や提案を交えて、首相の問題意識を喚起する―などである。

私は、衆院選後初の代表質問であるため、政権合意に従って、経済再生や地方創生、社会保障の優先課題、テロ対策や戦後70年の問題など、多岐にわたって質問した。

これに対し、安倍首相は、施政方針演説を基本にしながら、丁寧に答弁に努めていた。介護報酬引き下げに対する、さまざまな懸念への答弁を求めたところ、その説明は具体的だった。

例えば、介護職員1人当たり月額1万2000円相当の処遇改善を実現する加算や、中重度の要介護者や認知症高齢者の受け入れ加算、小規模な地域密着型サービスへの高い報酬設定など質の高いサービスを提供する事業者への手厚い報酬支払いなどを説明した。

中韓両国との関係改善も求めた。

安倍首相は「日中韓3国の枠組みも生かしながら、中韓との友好関係を発展させ、関係改善に努力する」と答弁した。

海洋の安全確保についても聞いた。

自衛隊の活用に関心が集まっているが、海賊やテロ対策、海上犯罪防止、救難救助、災害対応など、海洋の安全を脅かす事象に真っ先に対処するのは海上保安機関である。ルールにのっとって協力するネットワークを強化することが、実際にも効果が高いはずだ。

私は、アジア諸国の海上保安機関職員を、日本の海上保安大学校でもっと研修させるなど、海上保安協力のネットワーク形成を提案した。民間資金による研修事業が昨年終了したが、国費で継続的に行うことが重要だ。

安倍首相はこれに対し、「海上保安分野での人的交流を促進し、アジア諸国との協力関係を強化していく」と前向きに答弁した。太田昭宏国交相は「海上保安大学校に海上保安政策過程を創設する」と答えた。

安倍内閣の支持率が上昇している。過激組織「イスラム国」の事件を受けて、野党には「日本人2人の犠牲は、安倍首相の人道支援に際しての発言のせいだ」との批判もあった。だが、昼夜を分かたず懸命に対応する安倍内閣の取り組みを、国民は冷静に受け止めていたことが分かった。

テロ防止は国を挙げて

掲載記事2015年02月12日 (木曜日)

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イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」による日本人殺害脅迫事件は、湯川遥菜さんに続き、ジャーナリストの後藤健二さんも殺害されたとみられ、厳しい結果となった。交換交渉の対象とされていたヨルダン空軍パイロットの犠牲も伝えられ、彼らのご冥福を心からお祈りしたい。

いずれも残虐極まりない蛮行であり、激しい憤りを感じるとともに、厳しく非難されなければならない。このような行為は今後とも断じて許されるものではない。

後藤さんの殺害映像が公開された翌日(2日)の早朝、政府与党は緊急連絡会議を開いた。私は、与党を代表して政府の対応を支持するとともに、①海外の邦人安全確保・適切な情報提供②国内の出入国管理などの水際対策③国内重要施設および公衆の集まる場所などの警備-などに、万全の対策をとるよう政府に要請した。

また、テロ防止のために国際社会と連携した対応が重要であり、引き続き日本が中東地域に行ってきた伝統のある人道支援を今後も行う必要があることにも言及した。広い視野で、テロの温床となる貧困や抑圧を根絶していく取り組みが必要である。「人間の安全保障」の理念に基づく国連など、国際機関の活動を支援していくことも忘れてはならない。

5、6日には、衆参国会で、全会一致の「非難決議」がなされ、テロ行為に対する与野党のコンセンサスが形成された。これを機に、これまでの政府の対応を振り返って教訓を引き出すとともに、在外公館の情報収集機能の強化や邦人安全確保の官民連携などにも取り組んでもらいたい。

9日から、トルコでG20(主要20カ国財務相・中央銀行総裁会議)が開幕したが、「イスラム国」などに対するテロ資金対策の強化も議論されることになる。実効性ある内容を期待したい。

さて、自民党は、憲法改正推進本部の船田元(はじめ)本部長が安倍晋三首相と会い、来年の参院選後の憲法改正発議を目指すことを確認したと報道された。自民党は結党以来、自主憲法制定を目指してきた政党であり、改正草案も用意している。

国民投票法が昨年、一部改正されて手続的に整備されたことから、「自民党総裁」として、安倍首相が憲法改正発議に言及することは当然といってよい。ただし、憲法改正発議ができない「行政府の長たる首相」の立場では、憲法尊重擁護義務に基づいて慎重な発言をしている。

今後は、国会での憲法審査会などでの議論に委ねられるが、各党各議員の考え方は多様であり、改正の具体的テーマも3分の2の合意形成も見通せる状況にない。公明党は「加憲」を主張し、現行憲法は良いものとしたうえで、新しいものを加え、さらに良くしようというのが基本である。

衆院で3分の2の合意をつくることも簡単ではないし、参院ではもっと難しい。国民の理解を得て議論の成熟を進める以外にない。

「イスラム国」日本人殺害脅迫事件

掲載記事2015年01月28日 (水曜日)

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今は政府対応見守る事が重要

「イスラム国」による日本人殺害脅迫事件は、厳しい展開となっている。テロ集団は当初、72時間以内に身代金2億ドル(約236億円)を支払うよう要求した。24日夜、湯川遥菜さんを殺害したとする映像とメッセージを、ジャーナリストの後藤健二さんに伝えさせた。併せて、身代金要求を取り下げ、ヨルダン政府が収監している自爆テロ犯の女性死刑囚を釈放することと引き換えに、後藤さんの解放を示唆した。

菅義偉官房長官は「殺害の映像を否定する根拠はない」と述べ、安倍晋三首相も「映像の信憑性は高い」と発言しているが、日本政府として事実を確認するには至っていない。

政府与党は「人命第一」で臨んできただけに、殺害が事実とすれば、「許し難い残忍な暴挙だ」と厳しく非難しなければならない。「テロには屈しない」との姿勢を貫くとともに、国際社会と連携して平和と安定のために貢献していくべきである。

ヨルダン政府が当事者でもあるため、日本政府は緊密に連携しながら慎重に対応していかなければならない。与党は事案発生後、ただちに自公各党に対策本部を設置し、結束して対応してきた。今後とも、日本政府をしっかり支えていきたい。

野党もおおむね、政府の立場に協力する姿勢だ。ところが、一部に自党の党首発言と異なる安倍政権批判を発信する議員もいて、不徹底のそしりを免れない。世論調査では、日本政府の対応を評価する声が過半だ。

今は、人命が関わる緊迫した状況を強いられる中で、日本政府の対応を見守ることが重要であり、政治家があれこれ批評するのはまだ早い。テロリストは情報の流し方に長けている点も注意を要する。

そうした最中、通常国会が召集された。まずは、正念場となった経済再生や被災地の復興加速、さらに社会保障の充実や地方創生などを進める予算の早期成立を目指す。後半は、安保法制整備や農協改革、加えて、参院選挙制度改革などの重要課題が控えている。

補正予算の審議は異例のスタートとなった。安倍首相の所信表明演説を冒頭にやらないからだ。

通例なら、衆院選後、初の通常国会であり、政権運営に臨む首相の「所信」が求められる。議員も入れ替わり、その議員たちに指名された安倍首相であるためで、それが国会論戦最初のターゲットになるのだ。

しかし、緊急経済対策を盛り込んだ補正予算の一刻も早い成立を望む政府与党の姿勢に、野党は「所信」を求めなかった。寛大な理解に感謝したい。所信表明演説は来年度予算案が提出される2月中旬になりそうだ。

4月に実施される統一地方選挙を挟んで、充実した論戦を期待したい。

相次ぐ「異物混入」/事業者の防止策、作業仕組み向上努力を

掲載記事2015年01月14日 (水曜日)

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成人の日を含む連休が明けて、いよいよ新年の本格的なスタートだ。昨年末の衆院選を受けて、この年末年始、間髪入れず経済対策、税制、補正予算および来年度予算と作業を急ぎ、決定に至った。今月下旬からから始まる通常国会で、早期成立を図り、経済再生と財政再建の両立を図りながら、デフレ脱却を目指していきたい。

選挙の結果、「一強多弱」といわれる状況のなかで、民主党代表選が行われている。野党第1党の代表選びに他党が口を挟むべきではない。世論調査などで、国民が期待していることは、与党の政権運営をチェックし、緊張感を持った政治が進められる、健全な野党が存在することである。

民主党が政権を担い、また失った経験を省みて生かすことが真に求められている。与野党の論戦が光る国会こそ国民が望むところだ。それにふさわしい新代表が選ばれることを期待する。

このところ気になるのは、「食の安心・安全」を脅かす異物混入の相次ぐニュースである。以前から、消費者からのクレームで最も多いのが異物混入といわれてきた。ゴキブリ混入で人気のソース焼きそばが販売休止になったり、ファストフードチェーンが多種の異物混入で謝罪に追い込まれたり、ただごとではない。一刻も早い原因究明と再発防止策が望まれる。

一般に、クレームのワースト3は、「虫」「髪の毛」「ビニール類」などだ。混入の経路はさまざまであり、家で食卓に上るまでの過程で混入することもあるし、なかには、クレーマーの仕業もなくはない。

事業者も、信用と業績に直結することなので、製造から販売まで相当な注意を払っている。ヘアカバー、マスク、手袋はもちろん、粘着ローラーチェック、包装資材チェック、熱処理前後の混入判別検査など念を入れて、クレームゼロを目指している企業もある。

まず、事業者は、混入防止の技術や作業の仕組みを向上させる努力が必要だ。消費者は、混入の情報を適切に、事業者や消費者センター、保健所などに提供することが求められる。事業者も情報を開示することで、信用を回復し損失を防ぐことができる場合が多い。対応を誤るとネットなどで情報が拡散し、後手に回ることもあるから、丁寧でタイムリーな処理が必要だ。

行政も国と自治体が連携して、情報提供と安全対策の徹底を図るべきである。キメの細かい日本の取り組みは日本の食品管理の信用を高め、いずれ世界の「食の安心・安全」に貢献することになるだろう。

自公で幅広い民意受け止め 景気回復、社会保障強化へ

掲載記事2014年12月17日 (水曜日)

141216zubatto.jpg師走の選挙に国民の審判が下った。わが公明党は、9小選挙区で完勝し、比例区でも26議席を獲得して、今の選挙制度になってから最高の35議席となった。

年末の多忙ななか、寒風、大雪を突いてご支援いただいた方々に、ただただ感謝の思いでいっぱいである。急な解散総選挙で、新人候補者やスタッフのみなさんもてんてこ舞いのなか、夢中で駆け抜けたご苦労をねぎらいたい。

自民党は291議席を得て、自公両党で安定的に政権運営できる基盤を維持することができた。これまで2年間の自公政権の運営に国民の信任を得たものといってよい。

しかし、52%余りという戦後最低の投票率だったことを考えると、積極的信任ともいえず、与党は決しておごってはならない。謙虚に、丁寧に政権運営に努力しなければならない。

与党の主張は、社会に明確な予見可能性を与えている。実績を表してきた「アベノミクス」をさらに推進し、「景気回復」を実感できるようにしていく。企業の収益を伸ばし、賃金を上げて、雇用を増やし、消費を拡大し、さらなる企業収益の拡大に結びつける「経済の好循環」を生み出していく。この流れを地方や中小企業に及ぼしていく。

延期した消費税10%を実行し、社会保障を維持強化し、財政再建も進めていく。10%時には「軽減税率」の導入をめざす。

こうした方向を自公で力を合わせて実現していく姿勢に、期待が寄せられていることは間違いない。

同時に、この流れから遠い生活者へのきめ細かな「目配り」が大切である。物価上昇の直撃を受ける生活者や中小企業、地方経済へのてこ入れは喫緊の課題であり、補正予算を含め、直ちに対応する必要がある。ネットワークを生かした「生活者目線」の公明党の出番でもある。

安全保障や憲法改正など多様な意見の存するテーマは、自公で幅広い民意を受け止めながら、その重心をにらんで、バランスのとれた合意を形成していく努力が重要だ。ここでも、自公連立に期待が寄せられる。

投票日の翌日、安倍晋三総裁(首相)と私は、党首会談を行い、「連立政権合意」を結んだ。2年前の政権合意をベースにしながら、このたびの選挙で掲げた「与党政権公約」に基づいて、緊急経済対策や地方創生、軽減税率導入などを盛り込んだ。

間髪を入れず、国民のために仕事をする姿勢が大事である。24日からの特別国会で安倍首相を引き続き「首相指名」し、組閣後直ちに、補正予算、来年度の税制や本予算の編成に着手し、政治空白を埋め合わせたい。

野党には建設的な対案を提示するライバルとして切磋琢磨(せっさたくま)を期待したい。

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