西日本豪雨の災害対応に全力

掲載記事2018年07月11日 (水曜日)

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西日本の各地を襲った「平成30年7月豪雨」で、10日朝までに126人が死亡、80人が安否不明となっている。平成に入って最悪の被害となった。なお拡大する様相である。

亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆さまには心からお見舞いを申し上げます。

気象庁は6日から8日までに、11府県にわたって「大雨特別警報」を出した。この72時間の降雨量はすさまじい。岐阜県関市板取742ミリ、愛媛県西予市宇和523・5ミリ、広島県東広島市志和459・5ミリなど、平年の7月1カ月分の雨量の2~3倍に達した。

自治体は、早めの「記録的短時間大雨情報」や「土砂災害警戒情報」などを出し、警察、消防、自衛隊などもヘリやボートを出して懸命な救助活動を展開した。

それにもかかわらず、広島県や岡山県、愛媛県などで多数の死者が出た。豊後水道からの湿った空気の通り道に沿って、被害が集中した。避難者はなお1万人を超え、断水や停電、道路の通行止め、鉄道運休、通信障害など、広範囲にわたる被害が続いている。

この豪雨の要因は、台風7号が極めて大量の水蒸気を含んだ空気をもたらし、その後もこの空気が太平洋高気圧の縁を回り込むように、停滞する梅雨前線に向かって流れ込んだ|と気象庁は分析している。

これまでの教訓を生かし、早めの屋外避難、家の階上や屋根、斜面と反対の部屋などへの避難を呼びかけた。しかし、家ごと土砂崩れに巻き込まれた人、岡山県倉敷市真備町のように、屋根まで水に浸かる状況で避難しきれない人も出た。一人暮らしの人の安否確認や、移動困難者の避難方法など課題を突きつけられている。

政府は6日、官邸連絡室を設け、8日には「平成30年豪雨非常災害対策本部」を設置して、各地に迅速に「災害救助法」を適用し、「激甚災害」の指定を検討している。住宅被害が多数に上ることから、「被災者生活再建支援法」の適用も決めた。

9日の「政府・与党政策懇談会」の席上、私が安倍晋三首相に災害対応で激励の声を掛けると、安倍首相は「政府として万全を尽くします。外遊は検討しています」と応じた。直後に、安倍首相は当面、災害対応に専念するため、欧州・中東4カ国歴訪の中止を決断した。

同日、九州北部、中国、近畿から北陸にかけて、広く梅雨明けした。救助・救援の作業がはかどる。同時に、被災者や作業員の熱中症が心配だ。細心の配慮と被災者に寄り添った迅速な対応を期待したい。

延長国会の緊迫した状況の中ではあるが、与野党とも党利党略を離れて、政府が災害対応に集中できる配慮が求められよう。(公明党代表)

【2018年7月11日(10日発行)夕刊フジ掲載

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