米朝首脳会談「非核化」「拉致」の前進に期待

掲載記事2018年06月13日 (水曜日)

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米朝首脳会談「非核化」「拉致」の前進に期待

世界が注目する米朝首脳会談が12日、シンガポールで史上初めて開催。一時は「中止」まで取り沙汰され、国際社会の期待と、当事者の駆け引きが交錯するなか、ようやく開催にこぎ着けたことを評価しなければならない。

会談の焦点は2つ。1つは「北朝鮮の非核化」が進展するか。2つ目は「拉致問題の解決」に道が開けるかである。

これまでの北朝鮮側の主張は、非核化は否定しないものの、「体制保証」や「段階的な制裁緩和」を条件とするものだった。「拉致問題」は解決済みとの立場である。

しかし、国際社会は、国連安保理決議で、完全かつ検証可能で不可逆的な核兵器などの大量破壊兵器の廃棄と、あらゆる弾道ミサイルの廃棄を目指し、その達成のために厳しい制裁決議を重ねてきた。

安倍晋三首相は7日(日本時間8日)、ドナルド・トランプ米大統領と日米首脳会談を行い、米朝首脳会談で「核・ミサイル」「拉致」などの懸案が前進するよう、緊密に連携していくことを確認した。

特に、両首脳は北朝鮮に対し、安保理決議の完全な履行を求め、制裁を継続して北朝鮮から具体的な行動を引き出すことで一致した。トランプ氏が「米朝首脳会談では、拉致問題を絶対に話し合う」と述べ、トランプ氏の腹が決まったことが重要である。

この認識は、直後の先進7カ国(G7)首脳会議でも共有され、日本としては、開催国のカナダと欧州首脳にも、拉致問題解決の必要性を理解させたことが成果である。

安倍首相は、拉致問題の解決のためには、米朝首脳会談を契機として日朝首脳会談が必要であることにも言及した。日朝平壌宣言に基づき、日朝国交正常化交渉にもつながっていくことに期待感を示した。

悲観的な見方もあるなかで、このたびの米朝首脳会談を今後どう実りあるものに展開していくか、関係国の連携と協力が一層求められる。

目黒区女児虐待死、政府を挙げて取り組む

さて、東京都目黒区で今年3月、5歳の船戸結愛(ゆあ)ちゃんが両親から虐待を受けて死亡した事件は、あまりにも悲惨だ。結愛ちゃんの残した反省文は多くの人の涙を誘ったに違いない。両親は、保護責任者遺棄致死罪で警視庁に逮捕され、捜査中である。

児童虐待の認知件数は、この10年で急増しており、2016年度には、12万件を超え、虐待が疑われる児童の死亡例は52件に上っている。児童虐待防止法や児童福祉法の改正がたびたび行われ、児童相談所の相談体制の充実、立ち入り調査や一時保護などの権限強化、警察や司法との連携強化などが図られてきている。

目黒区の事件は、香川県から東京都に移転後、児童相談所の引き継ぎ中に、また昨年の改正法の施行前の、「すきま」に発生した。

早急に、政府を挙げて、関係省庁が連携した取り組みを行うべきである。(公明党代表)

【2018年6月13日(12日発行)夕刊フジ掲載

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