麻生氏は「改竄」真相を解明、説明責任を尽くせ

掲載記事2018年03月20日 (火曜日)

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学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書の書き換えが明らかになった。一旦、決裁を経た文書を後から書き換えて、元の文書が失われれば、国民や国会は、売却などの経緯が分からなくなり、正しい判断ができなくなってしまう。

これまで、「官庁の中の官庁」といわれてきた財務省の信頼は地に落ちた。民主主義の根幹を揺るがすものであり、歴史をゆがめる暴挙との非難を免れない。国会がこの1年、書き換え後の文書とその説明をもとに、多大な時間をこの議論に費やしてきたことになる。国会も随分なめられたものだ。

私は先週、「『財務省は何をやっているんだ。国会はもっとしっかりしろ!』というのが国民の思いだ」と何度か叫んだ。

週末のマスコミ各社の世論調査は、厳しい反応を示した。内閣支持率は、一気に10ポイント前後下落した。

週明けの19日、参院予算委員会で、この問題に関する集中審議が行われ、厳しい追及が与野党から相次いだ。

安倍晋三首相は「行政府の長として、責任を痛感する。最終的な責任は私にあり、改めておわびする」と述べた。だが、書き換えについては「理財局内の決裁文書など、(自分は)存在すら知らない。指示のしようがない」と指示を否定している。

野党は、佐川宣寿(のぶひさ)前財務省理財局長らの証人喚問を要求した。書き換えがなぜ、誰の指示でなされたか明らかになっていない。

これまでの答弁では、「佐川氏の国会答弁に合わせるために書き換えがなされた」とか、「書き換えたことを佐川氏も知っていたのではないか」と示唆するものはあるが、それ以上のことは分からない。

佐川氏を国会に呼ぶには、今は民間人であるから、国会のルールに従って、呼ぶ必要性を明らかにして、参考人か証人喚問かを与野党で決める必要がある。一方で、背任、証拠隠滅などで大阪地検に告発を受け、捜査の最中であることも考慮しながら、国会としての判断をすることになる。

野党はさらに、麻生太郎副総理兼財務相の責任も問う。佐川氏は、国会審議を混乱させた責任などで減給処分を受けたうえで、辞職した。書き換えに関わったとされる近畿財務局の職員に自殺者も出た。確かに、「役人だけの責任ではなく、大臣としての監督責任がある」との声もあろう。

麻生氏が今やらなければならないことは、財務省の信頼を回復するために、「改竄(かいざん)」を疑われる事態の真相を解明し、説明責任を尽くすことだ。そのうえで、二度とこのようなことを起こさせない態勢の立て直しを図らなければならない。

与党は、国民生活に支障が出ないように、日切れ法案などを年度内に成立させる責任も果たさなければならない。(公明党代表)

2018年3月21日(20日発行)夕刊フジ掲載

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