首相の「出席」判断、正しかった

掲載記事2018年02月21日 (水曜日)


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ピョンチャン五輪での日本選手の活躍が目覚ましい。2桁のメダル獲得は過去最高の快挙だ。

なかでも、男子フィギュアスケートの羽生結弦選手の金メダルは、66年ぶりの2連覇達成という偉業である。わずか3ヶ月前に、練習中に足を痛めた時は「もう五輪は無理かもしれない」と不安にかられた人も多かったに違いない。

しかし、東日本大震災に仙台市で被災しながらも乗り越え、喘息の持病とも闘って克服し、前回のソチ五輪でたどり着いた勝利。その達成の道のりで培った芯の強さと勝負勘はこの4年間でさらに磨きがかかっていたのだ。心から「おめでとう」の祝意を贈りたい。

ここで触れておきたいのが、宇野昌磨選手の価値ある銀メダルだ。ショートプログラム3位からの逆転は執念の勝利だ。世界選手権から2位に甘んじてきた悔しさもにじむが、まだ10代の若手には、次への飛躍のバネとなるに違いない。

そして忘れられないもう一人。女子スピードスケート500メートルでトップに輝いた小平奈緒選手だ。日本女子スピードスケート初の金メダル。1000メートルの銀に続く女子個人での複数メダル獲得も高木美帆選手とともに今五輪2人目となる。

過去2回の五輪出場で、着実に順位を上げながらも届かなかったメダル。そして迎えた30歳越えての五輪だが、これまでとは違う。オランダ留学を機に、スタートダッシュのスピードを上げ、持ち前の終盤の伸びを合わせて、昨季から無敵の勢いで乗り込んだ。寒さに耐えた花は大輪だった。

長く厳しかった努力が報われている。国民に勇気と自信を与えてくれる日本選手の活躍は、さらに続くだろう。

このような成果は、開会式に安倍晋三首相自ら出席して、選手を激励したことも手伝っている。ペンス米副大統領やシュタインマイヤー独大統領ら各国要人とともに、開会式に参加して花を添えたのは大変よかった。

これを機に、日韓首脳会談を行い、北朝鮮から参加した金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長との立ち話もできた。

五輪を伝える映像に安倍首相の姿なく、対話の機会も失った状況を想像すれば、「出席」が意味あるものであったことは明らかである。各種世論調査でも国民は出席を歓迎している。

国内には一部に、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が、慰安婦問題の日韓合意を事実上破棄するかのような言動を続けていることを受けて、開会式出席に批判的な意見があった。

しかし、日韓首脳会談で安倍首相は「日韓合意は国と国との約束であり、政権が代わっても約束を守ることは、国際的かつ普遍的に認められた原則だ」と述べ、文大統領は「日韓合意は破棄せず、再交渉も求めず、財団も解散せず、10億円の返金もしない」と述べた。

安倍首相はさらに、「韓国側も、日韓合意で『最終的かつ不可逆的』な解決を確認した以上、合意の約束を全て実行してほしい」と主張した。

こうしたやりとりができたのも、安倍首相が、首脳会談で明確に我が国の立場を伝えるべきと考えたからであり、この判断は正しかったと思う。(公明党代表)

【2018年2月21日(20日発行)夕刊フジ掲載】

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