経済成長の布石を打つ3つの取り組み

掲載記事2018年01月24日 (水曜日)

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通常国会が22日召集された。24日からの各党代表質問を皮切りに、安倍晋三首相が年頭に、「働き方改革国会」と銘打った論戦のスタートである。

東京株式市場では先週18日、日経平均株価が一時2万4000円を上回った。政府の「月例経済報告」は翌日、景気判断を「緩やかに回復している」として、7カ月ぶりに上向きとした。自公連立政権の経済政策が確実に効いてきた証拠である。

今度の国会は、さらに先々を見据えて経済成長の布石を打つ大事な取り組みが3つある。

まずは、「働き方改革」である。長時間労働を是正し、同一労働・同一賃金を実現し、非正規という言葉を一掃する。ワークライフバランスを確保し、誰もが生きがいを感じながら働ける社会に変えていく。働く側にも心配があろう。議論を尽くして合意を生み出したい。

次に、「人づくり革命」である。昨年末、政府与党で「新しい経済政策パッケージ」を作り、消費税収を生かして2兆円規模の教育負担の軽減策を決めた。幼児教育を無償化し、給付型奨学金を拡充し、私立高校の授業料を実質無償化するなどだ。保育の受け皿確保や保育士の処遇改善と合わせて今年から段階的にスタートする。

そして、「生産性革命」にも取り組む。事業承継税制の抜本的拡充や、ものづくり補助金、固定資産税の減免などで中小企業の基盤を確保し、設備投資を促す。三大都市圏の環状道路などのインフラ整備や科学技術振興を加速する。

これらの取り組みにより、2020年東京五輪・パラリンピック後の成長基盤を整えていくことが重要だ。

国会と並行して春闘も始まる。働く側の「連合」はもちろん、経営側の経団連会長も賃上げは「社会的な要請である」と語っている。政府も所得拡大促進税制でバックアップし、確実に賃上げを実現し、デフレ脱却を宣言したい。

ところが、国会運営は視界不良である。衆参で野党第一党が異なるうえ、統一会派づくりの離合集散が混迷しているからだ。

特に、民進党と希望の党の統一会派が先週見送りとなったが、分かりにくい展開だった。希望の党は、昨年の衆院選前、現実的な安全保障政策を目指す政党として、民進党から分裂して結成されたはずではなかったか。

統一会派を模索した最近の動きは、「政策ほったらかし」「有権者そっちのけ」「古巣回帰」という印象を受けてしまう。両党内部から統一会派への異論が出て、見送りとなったようだが、これでは、政治不信を増すばかりと言わざるを得ない。

野党は、厳しく行政を監視し、与党と異なる民意の受け皿となり、世論をリードする役目がある。国民は視界良好を望んでいる。(公明党代表)

2018年1月24日(23日発行)付 夕刊フジ掲載

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