今年は波乱の1年

掲載記事2017年12月28日 (木曜日)


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今年は「波乱の1年だった」

今年は「波乱の1年」だった。年明け間もないころは、前年の英国EU離脱や米大統領選などに続き、主要国の選挙が予定され、「不透明な展開」を語る人が多かった。

韓国やフランスの大統領選で政権交代が起こり、英国やドイツの国会議員選挙でも与党が後退し、政権が揺さぶられた。中国では、大物の失脚などを経て、習近平指導部の大幅な交代で新体制がスタートした。

こうした動きに日本は、安倍晋三首相が10月に衆院選を断行した。

先立つ7月の東京都議選では、圧倒的な人気の小池百合子都知事に対抗姿勢をとる都議会自民党は、閣僚の失言なども重なり惨敗した。加えて、いわゆる「モリカケ問題」が尾を引いて、内閣支持率が下落し、十分に回復しないなかで、安倍首相は衆院解散に踏み切った。

都議選を機に、小池氏らが国政進出の準備を整える前に、機先を制しての解散という意図もあったろう。あにはからんや、小池氏は「希望の党」を立ち上げて、民進党を丸のみする一大勢力をつくるかに見えた。しかし、「排除」発言があだになり、失速した。

与党は勝利したものの、公明党は、衆院選直前のスキャンダル報道や、民進党分裂による新党参入のあおりも受けて、議席を減らした。まさに薄氷を踏む勝利であった。

「モリカケ問題」は、決め手を欠きながら政権を悩まし続けた。世論調査で「政府の説明に納得できるか」の問いに、「できない」とする回答が高止まりしている。会計検査院の報告や、国会での議論を生かして再発防止策を確立しなければならないが、説明責任は尽きていない。

北朝鮮の軍事的挑発が続いている。

弾道ミサイルの発射が2月から9月まで毎月続き、11月までに16回に及んだ。国連安全保障理事会の制裁決議が重ねられ、日米韓はもとより、中国やロシアなども連携して「北朝鮮の非核化」を共通目標に、圧力を高め、最終的な平和的解決を目指している。

私も9月以降、ロシア、韓国、中国を相次いで訪問し、日本との関係改善や、北朝鮮問題での連携強化に対話を重ねた。

来年こそ、課題解決に実りある年にしたいものだ。

気になるのは、日本の国技、大相撲である。元横綱日馬富士が平幕貴ノ岩に暴力を振るったことで、引退を余儀なくされた。大柄ではないが、鋭い出足に惜しむ声は多い。だが、横綱ともなれば、暴力に訴えることは許されない。問題は、貴ノ岩の診断書を貴乃花親方が警察に提出したことが発端なのに、貴乃花親方から相撲協会がなかなか事情を聴けなかったことだ。元横綱朝青龍の引退も暴力がきっかけだった。

甘さを廃して、他山の石としてもらいたい。

【2017年12月27日(26日発行)夕刊フジ掲載】

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