「文科省天下り」徹底調査と再発防止を

掲載記事2017年02月02日 (木曜日)

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ドナルド・トランプ米大統領が誕生して10日が過ぎた。世界が注目した就任演説は、選挙演説の延長のようであり、歴代大統領のような格調高い理念を語るものにはならなかった。選挙中に示した方針、例えば、「難民受け入れ120日間凍結」や「メキシコ国境に壁を建設」「TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)から離脱」などの大統領令に次々とサインして発信し、世界中が振り回されている感じだ。

メキシコのペニャニエト大統領とは早期の首脳会談がセットされたが、トランプ氏は「壁の建設費をメキシコに負担させる」といい、反発したペニャニエト氏に対し「費用を支払わないなら首脳会談は中止した方がいい」とツィートして、会談は中止された。その後の電話会談で「壁の費用負担は公の議論は控え、協議を通じて解決を目指す」ことで一致した。

フランスのオランド大統領との電話会談では、オランド氏が難民受け入れの一時凍結と、保護主義的政策について批判した。難民受け入れ凍結については、米国でもカリフォルニア州やペンシルベニア州など15州の司法長官らが批判声明を出し、懸念が強まっている。

こうした動きを反映して、日本の世論調査では、トランプ氏の当選直後よりも今の方が、日米関係を不安視する声が強まっている。

首脳会談で日米同盟の深化を

安倍晋三首相は28日深夜、トランプ氏と電話会談し、2月10日、ワシントンでの首脳会談を約束した。電話会談は、和やかな雰囲気で挑発的な態度は一切なく、自動車の貿易不均衡や在日米軍駐留経費負担増などにも具体的な言及はなかったという。

「マッド・ドッグ(狂犬)を派遣する。信頼しているので話をしてほしい」とトランプ氏が言及したのは、ジェームズ・マティス国防長官である。3日から訪日し、稲田朋美防衛相らとの会談が予定されている。ここで、日米同盟の重要性と、NATO(北大西洋条約機構)諸国よりも重い日本負担の現状を再確認し、首脳会談のベースにしてもらいたい。

10日の首脳会談では、日米同盟の絆を強め、信頼関係を深めるとともに、米国産自動車の日本への輸入に障壁はなく、日本メーカーの米国内雇用への貢献を事実で示してもらいたい。

最近、文部科学省の幹部が、国家公務員法に違反し、再就職規制を組織的に免れようとしていた実態が「内閣府再就職等監視委員会」の指摘で明らかになった。事務次官が辞職し、数人の職員が処分された。根は深く、国民の信頼を揺るがせたことは看過できない。

この際、文科省内の徹底した調査を断行し、再発防止策を確立すべきだ。わが党の議員が予算委員会で指摘したように、第三者の専門家を入れて、お手盛り調査にならないことが重要だ。合わせて、全省庁で再点検し、襟を正して出直すことを求める。(公明党代表)

【2017年2月1日(31日発行)付 夕刊フジ掲載】

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