オバマ大統領の広島訪問 確実な一歩を

掲載記事2016年05月18日 (水曜日)

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核兵器のない世界への第一歩

バラク・オバマ米大統領が27日、現職の米大統領として初めて広島を訪問する。伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)に参加した後、安倍晋三首相と岸田文雄外相が同行し、原爆資料館などを案内するという。「唯一の被爆国」である日本の被爆地に、投下した国の大統領が訪れる歴史的な快挙である。

日米両国は70年前の悲しい戦争を乗り越えて、戦後、友好国・同盟国として歩んできた。改めて、これからの歩みをさらに強くする一歩としたい。日米、そして近隣諸国には、さまざまな思いを持つ人々がいる。容易ならざる道を前に、まず、確実な一歩を印すことが大切なのだ。

ここに至るまでには、周到な積み重ねがあった。

オバマ氏は就任直後の2009年4月、チェコのプラハで「核兵器のない世界」を目指す演説をし、その年、ノーベル平和賞を受賞した。この演説の背景には、キッシンジャー元国務長官やペリー元国防長官など「四賢人」といわれる、かつて米国の核政策を担った要人たちの具体的な提言があった。

プラハ演説から7年。その間、ジョン・ルース前駐日米大使が、まず広島の「平和祈念式典2010」に初めて参加し、12年には長崎の式典にも初参加した。以後、現職のキャロライン・ケネディ大使も継続して参加している。

公明党は、オバマ氏ら要人の広島・長崎の訪問を提言するとともに、わが国が「核兵器のない世界」を目指して積極的な役割を果たすよう、日本政府にも要請してきた。

私自身、ルース氏やケネディ氏に「オバマ氏の広島・長崎訪問」を要請してきた。両氏とも、大統領に伝えることを約束してくれたが、慎重に言葉を選びながら「大統領自身が決めることだ」と付言した。

私は13年の訪米の際、キッシンジャー氏と会談し、「被爆地の方々が望んでいるのは、謝罪してほしいということではなく、『ともに核兵器のない世界を目指そう』という大きな願いからです」と、大統領への伝言を依頼した。キッシンジャー氏は「機会があれば山口代表のメッセージを伝える」と語った。

今回の一歩は、あらゆる犠牲者に追悼の意をささげ、恒久平和を誓い、核兵器のない世界を目指す機会となる。それを見届けて、次の展開に知恵をしぼりたい。

舛添都知事は「公私のケジメ」を明確に

このところ、東京都の舛添要一知事の「政治とカネ」にまつわる疑惑が取り沙汰されている。豪華海外出張や公用車での別荘通いだけでなく、家族旅行への政治資金流用疑惑まで報じられ、釈明と謝罪に追われている。

重要なことは、使い途と使ったお金の出所に「公私のケジメ」を明確にすることである。説明責任を尽くす誠実な努力を求めたい。(公明党代表)

2016年5月18日(17日発行)付 夕刊フジ掲載

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