「熊本地震」サミット前に補正予算

掲載記事2016年04月27日 (水曜日)

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熊本地震の被害は甚大であり、今も余震が続いている。14日の前震と16日の本震の2回、被災地は震度7の激しい揺れに襲われた。建物倒壊や土砂崩れなどによる死者は49人(25日現在)にのぼり、なお行方不明者がいる。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災者のみなさまには心からお見舞いを申し上げたい。

これまで、震度1以上の余震は900回に及ぶ。多くの被災者が余震を恐れて、避難所や車中生活を余儀なくされている。エコノミークラス症候群など、災害関連で死亡した方も増えつつある。20日以降、震度4以上の余震は減ってきた。油断できないが、収まることを願うばかりだ。

公明党はこの間、九州選出の国会議員を現地に派遣し、救援と調査にあたらせた。その報告をもとに、まず18日、安倍晋三首相に「緊急要望」と「短期・中期対応」を明確に分けて緊急要請した。21日には、井上義久幹事長を現地に派遣し、それを受けて22日、与党党首会談を行った。避難所のマネジメントがうまくいってないところや、自治体のマンパワー不足によって支援に差異が生じていることなどを報告し、首相自身の視察を要請した。

安倍首相は23日に現地を視察し、翌日には熊本地震のために、「2016年度補正予算」の編成を、麻生太郎副総理兼財務相に指示した。これまで、地方交付税の前倒し交付や、23億円の予備費使用でしのいできた。だが、予備費を年度前半で使い切るわけにもいかず、補正予算を組むことで、25日の「激甚災害指定」とともに、被災地に見通しと安心感を提供することとした。

その日、安倍首相と私は電話会談し、大型連休明けには仮設住宅建設費や支援金支給など補正の内容を固めることとし、「今国会会期内の早期成立」を図ることを確認した。伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)前には、野党の協力も得て、スピーディーに仕上げたい。

北海道5区補選「民共共闘」の違和感拭えず

24日夜、衆院補選の結果が出た。与野党激突で注目された北海道5区は、接戦を制して与党候補が勝利した。野党は統一候補を立てたが、民進党と共産党が手を組む「民共共闘」の違和感は拭えなかった。

補選を機に、観測記事が踊った衆参同日選も「なし」との見方に傾きつつある。首相の専権事項には触れないできたが、震災対応を優先するなかで、大義名分を立てるのは困難だ。

もう1つの先送り観測が、来年4月の消費税率の引き上げである。確かに、政府が開いた国際金融経済分析会合における米経済学者の意見や、世論調査には「先送り期待」もある。

しかし、アベノミクスの成果を国民に届け、一億総活躍社会を進めていくためには、安易な先送りは許されない。(公明党代表)

【2016年4月27日(26日発行)付夕刊フジ掲載】

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