暴力肯定、民主党の「抵抗茶番劇」

掲載記事2015年06月17日 (水曜日)

150616zubatto3.jpg衆院与野党国対委員長会談が15日開かれ、自民党の佐藤勉国対委員長は「厚生労働委員会などにおいて、野党の一部と合意のできない状況で進めたことは遺憾であった。正常化に向けて協力をお願いする」と述べた。先週末に荒れた国会審議は収拾に向かった。

先週12日、衆院厚労委で、労働者派遣法改正案の集中審議が開催された際、民主党と共産党は「年金問題の議論が先だ」と主張して採決に反対した。

あろうことか、民主党議員らは渡辺博道委員長の入室を阻止しようともみ合いになった。審議が始まると、民主党議員は室内に立って声を荒げ、民主党の質問時間になっても着席せず、質疑時間が終了した。明らかな審議拒否である。結局、採決は見送られた。

渡辺委員長は、入室時に「首に手をかけられた」といい、診断書を示して「全治2週間の頸椎(けいつい)捻挫を負った」と訴え、「議論をしないで、暴力で自分たちの思いを成し遂げようということでは、国会の機能は果たせない」と憤りをぶつけた。

民主党の長妻昭代表代行が14日、フジテレビの報道番組で「お行儀よく法律を通せば国益にかなわない」と言い放ち、暴力による妨害を肯定したのには恐れ入る。同番組では、民主党議員が作成したという「委員長にとびかかるのは厚労委メンバーのみ」と書かれたメモまで紹介された。

民主党が厚労委のみならず、平和安全特別委員会など複数の委員会で欠席したのも理解に苦しむ。これでは、「抵抗茶番劇」と国民に見透かされてしまうだろう。

さて、平和安全法制(安全保障関連法案)をめぐり、先の衆院憲法審査会に参考人として呼ばれた憲法学者3人が「違憲」と述べたことが話題となっている。だが、驚くには当たらない。

もともと、「違憲」と主張している学者を呼んだのだから、そう言うに決まっている。野党や一部のメディアは、与党である自民党が呼んだ参考人は「合憲」を主張するはずだとの先入観に反したことを問題にしているにすぎない。真の問題は「違憲」の主張に説得力があるかだ。

私が大学生だった40年ほど前、憲法学の権威であった2人の教授は、いずれも「自衛隊は違憲」と主張されていた。当時でも、今回の平和安全法制の基礎となる「日米安保条約」「最高裁砂川判決」「自衛権に関する昭和47(1972)年政府見解」「自衛隊を容認する世論」は出そろっていたから、教授の主張に違和感を覚えた。

政府は、国民の人権は「立法その他の国政の上で最大の尊重を必要とする」との憲法13条の規定を根拠として、必要最小限の自衛の措置を認めてきた。人権を最も損なうのは日本国民への武力攻撃であるから、それを排除する反撃は必要最小限許されるとの考え方である。

砂川判決で「裁判所は自衛の措置の憲法判断はしない。政府と国会に任せる」とされたことから、「国政の上で最大の尊重」をする責任は政府と国会にある。

そのうえで、学者の意見は説得力のあるものを参考にすればよい。平和安全法制を「合憲」とする学者はいるのだから。

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