自民「集団的自衛権の限定容認論」これまでの解釈の下で議論尽くせ

掲載記事2014年04月09日 (水曜日)

本音でズバッと14.04.08.jpg安倍晋三首相(自民党総裁)と私は今月1日、自公党首会談を行った。

この席で、安倍首相は「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)の報告書が出る前に、「集団的自衛権について公明党の慎重な姿勢を踏まえて、自民党の議論をまず進めたい」と語った。

これに対し、私は「公明党としても慎重に党内議論を進めます」と応じた。前回の会談で、報告書が出たら与党に議論の機会をつくることに決めたので、与党がそれぞれウオーミングアップを始めようというところだ。報告書をいつ出すかは「相談する」として時期は明言していない。

これまで、日本政府は「集団的自衛権を行使することは憲法で禁止される」としてきた。いわば個別的自衛権に限定して容認されるという解釈を取ってきた。わが国の領土・領空・領海という領域に武力攻撃があった場合に、反撃を認めるのが原則である。このことは、日米安保条約でも明記されている。

集団的自衛権を行使することは、日本の領域の外、すなわち海外で武力を使うことになるから、これまでの国の方針の大転換になる。だからこそ、私は「なぜ変える必要があるのか。どう変えるのか。どのような影響が内外に及ぶのか。慎重に議論し、国民の理解を得る必要があるし、国際社会の理解を促す努力も求められる」と、ずっと言い続けてきた。

報告書でどのように説明されるか、今のところ分からない。最近、自民党内で「集団的自衛権の限定容認論」なるものが考えられている、との報道がある。集団的自衛権の行使を丸ごと認めようとすることには国民の懸念が強いし、政府の解釈変更で丸ごと容認を強行するのも困難だ、と思い始めているからだろう。

限定とはいえ、容認することがこれまでの解釈と整合するのか、限定するといっても歯止めとしての規範性を持つのか、必ずしも定かでない。

大切なことは、変化する国際情勢の下で、国民の生命や財産を守るために何をしなければならないかを、これまでの解釈の下で議論を尽くすことから始まるのではないか。抽象的な概念論を重ねるだけでは国民には伝わらない。

いずれにしても、報告書が出されて、安倍首相の扱い方が示されてから、与党の「協議」のあり方が検討されることになる。

さて、みんなの党の渡辺喜美代表の8億円借り入れ問題が波紋を呼んでいる。

渡辺氏は7日、残金の5億5000万円を返却し、代表辞任を表明した。東京都の猪瀬直樹前知事の事件直後だけに、金額もケタ違いで、使途についても、融資した企業家と渡辺氏の主張が異なるなど、コントラストが目立った。

まずは渡辺氏自身が説明責任を尽くすことが第一だ。説明責任が不十分であれば、みんなの党としてキチンと対応する必要がある。放置すれば、期待を寄せた有権者を裏切り、政治不信を高めることは目に見えている。

国民も他党も、みんなの党の自主的な解決を望んでいる。

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