オバマ大統領アジア歴訪〜日米韓の結束促す機会になれば〜

掲載記事2014年04月23日 (水曜日)

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韓国南部の珍島(チンド)沖合で16日、旅客船「セウォル号」が沈没事故を起こした。日がたつに連れ、犠牲者は増えており、同国史上、最悪規模の船舶事故となる様相だ。

200人を超える安否不明者が沈船内に閉じ込められていることから、一刻も早い救出が望まれる。日本政府も海上保安庁や自衛隊の協力を表明し、米国とともに支援の構えをとっている。

沈没の原因は、船の急旋回による荷崩れといわれているが、なぜ急旋回したのか、制御不能となるような荷崩れがなぜ起きたのかなど、不明な点が多い。今後の捜査による解明を待ちたい。

この際、事故原因の究明だけでなく、避難誘導の適否、運航管理、乗組員の教育訓練のあり方など、教訓を引き出し、再発防止策を徹底すべきである。わが国においても海難事故が続いており、海上交通の安全確保に万全を期す機会としたい。

ちょうど事故の2日前、私は日本の独立行政法人「航海訓練所」の練習船「大成丸」の竣工式に出席した。明治半ばの初代から4代目となるそうだが、内航船の乗組員を訓練するための先進設備に目を見張った。

船名の由来は「小成に康んぜず、大成を期すべし」との先達の教えによるという。人の生命と財産を預かる仕事の責任は重い。熟練した技術や経験とともに、高い使命感と強固な意志力も期待されていることを、改めて感じた。

オバマ米大統領が23日、国賓として来日する。米国大統領の国賓は、クリントン大統領以来18年ぶりであり、天皇陛下主催の宮中晩さん会や、安倍晋三首相との首脳会談などが予定されている。

に重点をシフトする「リバランス」政策を主張しており、日米同盟の強化とともに、ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国との連携強化も日米関係は、両国ばかりでなく、アジア太平洋地域の平和と安定のために極めて重要な役割を果たしている。オバマ政権は、アジア太平洋確認することになろう。

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉も進展してきているが、先日の閣僚級会議では大筋合意まで至らなかった。日米実務者協議を経て、首脳会談で、今後の妥決に向けて展望が開けることを期待する。

東アジアやウクライナへの対応も協議される。安定化につながる明確なメッセージを望みたい。オバマ大統領は日本から韓国に訪問する予定であり、先のオランダ・ハーグでの日米韓首脳会談に続き、日米韓の結束を促す機会となる。過酷な船舶事故の後だけに、いたわりと励ましの訪問になればよいと思う。

この度の日本をはじめとするアジア歴訪が、この地域の平和と繁栄に確かな一歩を印す旅となることを願ってやまない。

 

 

 

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