「経済再生のエベレスト」目指す

掲載記事2013年05月28日 (火曜日)

夕刊フジ5月28日付日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)の慰安婦をめぐる一連の発言が、国際的な問題になっている。

例えば、米国防総省のリトル報道官は「(米軍が買春を拒否するのは)言うまでもない」と批判し、米国務省のサキ報道官も「言語道断で不快だ」と非難したうえで、「性を目的に人身売買された女性たちの身に起きた出来事は嘆かわしく、重大な人権侵害であることは明白だ」「(国務省の)建物の中にいるみんなが腹を立てている」とまで述べている。

国連の拷問禁止委員会(ジュネーブ)も「(慰安婦が制度として)必要だったかのような説明は受け入れられない」と批判。オランダやロシアでも批判が起きている。

この問題に対する欧米の事情を、橋下氏が十分認識していなかったことが大きく、日本全体のイメージを悪くしている。ようやく、一部撤回したとはいえ、遅きに失した感があり、容易に取り返しがつかない。

橋下氏は27日、日本外国特派員協会で講演し、厳しい質問にさらされた。国際社会との認識ギャップをさらけ出せば、それだけ反作用も被る。「日本の政治家は...」と言われたくないが、「以(もっ)て他山の石とすべし」である。

さて、先週23日、東京株式市場の株価が急落し、アベノミクスの危うさを指摘する声が上がっている。

しかし、経済の基礎的条件に急激な変化はなく、むしろ、このところの株価上昇のスピードが速すぎたために、短期的に調整する動きが出ていると見るのが妥当だろう。現に、翌24日には反発しているし、国民のアベノミクスに対する期待は依然として高い。

連立政権の優先課題である「経済再生」を実体経済に及ぼして、これを確実にするには、来月閣議決定する「成長戦略」の中身が重要だ。同時に、財政健全化の道筋を含む「骨太方針」の重要性も忘れてはならない。

安倍晋三首相との24日の党首会談では、これらの認識を共有し、「説得力のあるものを示して参院選に臨もう」と確認した。

ところで、プロスキーヤーの三浦雄一郎氏が最高齢エベレスト登頂記録を打ち立てたことは、日本国民に勇気と感動をもたらす快挙といえる。80歳にして3度目というのだから、驚異的だ。若いころから続けてきた鍛錬と、大ケガを克服して挑んだ強い執念の「裏づけ」があったからこその成功といえるだろう。

三浦氏は「夢を見てあきらめなければ実現できるという僕の宝物です。80歳からがスタートと思えば人生がおもしろくなる」と語っている。

誰しもが「わが心のエベレスト」を目指したいものだ。

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