どんな子にも教育を!訪問教育を高等部にも拡大

 

訪問教育拡大の要望を受ける(1996年8月)

重い障がいや病気で養護学校にさえ通えない子どもたちには、養護学校の先生が家庭訪問して教育を行う「訪問教育」制度があります。しかし、一昔前までは小中学生までが対象で、中学を卒業すると、たとえ学習意欲があっても、教師は派遣されませんでした。

「どんな子にも教育を受けさせてあげたいんです!」

「全国訪問教育の会」の初代代表であった音宏弘志氏の言葉に、胸が詰まるとともに、母の姿が浮かびました。

小学校の教員だった母は、結婚後、地元日立市の病院に開設された「院内学級」で働いていたのです。母は、院内学級での様子を何度も聞かせてくれました。子どもごころに、暖かいものがこみあげてきたのを覚えています。そんな母の影響もあって、「子どもたちのために」との思いが人一倍強くなったのかもしれません。

1996年5月の衆議院文教委員会で、私はこの問題を取り上げ、「訪問教育を高等部にまで延長すべき」と主張しました。しかし、回答は非常に消極的でした。思わず、「制度的な準備ができていないとはいえ、政府の怠慢ではないか」と文部大臣に噛みついてしまいました。

訪問教育親の会の音代表と結局、この質問が突破口になり、1998年から高等部でも訪問教育が制度化されることになりました。毎年、約300人の生徒が学べるようになったのです。これは、全体からすると、わずかな数かもしれません。しかし、問題は、単なる「数」ではなく、「数」の指標によって弱者を切り捨てる政治姿勢にこそあると思います。

ともあれ、一人の生徒の可能性を開く手助けを、微力ながらもできたことは、この上ない喜びでもあり、母も喜んでくれていると思います。

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