金融商品取引法 不招請勧誘の禁止を付帯決議へ

2006年は、ライブドアによる粉飾決算や時間外取引を利用した株の売買、また村上ファンドによる投資ファンドを利用した、いわゆる「5%ルール」の悪用など多くの経済事件が相次いだ。報道は連日のように、金融商品取引おける法の瑕疵を指摘した。

その渦中の第164回国会における財政金融委員会の重要法案は、金融商品の勧誘や販売のルールを一元化して規定する「金融商品取引法」だった。この法律は、株式や金融先物・FX(外国為替証拠品取引)などの売買に関するルールの包括的改正を行ったものである。

これまでは、株式は「証券取引法」、金融先物やFXは「金融先物取引法」と分類されて規定されていたが、この法改正により「金融商品取引法」として一元化して規定されることとなった。同時に、株式・金融先物取引・FX等と同等の経済機能を有する商品には同じルールを適用するという観点から、「商品先物取引」にも、金融商品取引法で定められた規制を準用する等の法整備が行われた。

 

弁護士の経験を生かす!痛みがわかる国会質問

山口なつおは財政金融委員として、この法改正に望んだ。改正法では、村上ファンドのような投資ファンドや、ライブドアが粉飾決算を行う際に悪用した投資事業組合に対する規制を強化。設立時の届け出・登録を義務付けるほか、株式の大量保有報告を従来の3カ月ごとから2週間ごとに短縮、情報開示を徹底させる。また、有価証券報告書の虚偽記載などに対する個人への罰則を現行の最長5年から10年に、罰金の上限額を500万円から1000万円に引き上げた。

一方、山口なつおの視点は、社会的弱者の救済に向いていた。弁護士時代に、商品先物取引による被害者を多く見てきたことを通し、強引な勧誘などでトラブルが絶えない状況を指摘。その上で、仲介業者の法令順守一斉点検などの政府の対応を聞く一方、数年内にトラブルが激減しないならば、不招請勧誘(希望していない消費者に対する勧誘)を禁止すべきであると主張した。商品先物取引に関しては、被害にあったことによって自殺者が出るなどの悲劇が依然として続いている。これら悲劇をなくしたいとの強い思いが、火を噴く勢いの政府への追及となった。

そして、遂に経済産業省と農林水産省から、「トラブルに歯止めがかからない場合、不招請勧誘の禁止の導入を考慮する」との答弁を引き出した。これらの答弁がきっかけとなり、「今後のトラブルが解消していかない場合は、不招請勧誘の禁止の導入について検討する」との文言を明記した付帯決議が、同委員会の全会一致で可決した。弁護士の現場で培った社会的弱者救済への強い思いが、国政の場で生かされている。

エピソードトップへ