
山口なつおは、公明党政調会長代理として参院選の結果を踏まえて、「ねじれ時代に挑む」とのテーマのもと東京新聞からインタビューを受けた。東京新聞掲載のインタビューをご紹介させていただきます。
■各党インタビュー「ねじれ時代に挑む」(平成19年8月12日 東京新聞朝刊掲載)
―参院選は公明党にも大変な逆風だった。
「私自身、候補者としていろいろな声に接した。大敗の原因の一つは、閣僚の失態の連続。もう一つの原因は、衆院で与党が三分の二の議席を占めていることだ。数の理論を過信していた。野党は『通常国会で強行採決を繰り返した』と宣伝し、与党の強い姿勢ばかりが目立った」
―公明党がブレーキ役を果たすべきだったのではないか。
「チェック機能が弱かったことは反省材料だ。公明党の内閣に対するチェック能力も問われた」
―安倍首相は惨敗にも関わらず続投した。
「参院選で示された民意とズレがある。首相自ら『民主党の小沢一郎代表か、私か』とリーダーの選択を迫って大敗したからだ」
―続投には自民党内にも異論がある。
「自民党の中で続投に対する合意形成が十分に図られたのかどうか。あまりにも続投宣言が早かった。公明党への配慮もどの程度なされたのか定かではない」
―それでも首相続投を支持するのか。
「今後どうするかにかかっている。人事や政策、国会対応で配慮を示していく必要がある。安倍さんにはそういう面で期待している」
―衆院では、自民党が単独過半数を握り、参院では与党が過半数割れした。公明党の存在感は低下しているのでは。
「国会の構成の変化は冷厳に受け止めざるを得ない。しかし、参院ではどの党も単独過半数に届いていない。その中で、公明党が20議席を確保していることは意味がある。常に野党が足並みをそろえる保証もない」
―ねじれ国会の今後の見通しは。
「参院で否決された法案を、衆院の三分の二の議席を使って与党が再議決すれば、野党は参院で首相の問責決議案を出す可能性がある。重要な法案ほど、その可能性が出てくる。問責決議案が成立すれば、首相は政治的に死に体だ。衆院の解散か内閣総辞職かという選択を迫られる」
―そうした事態をどう防ぐのか。
「対立的な法案が出る場合は、どう修正するかが問われる。野党、特に小沢さんは国会で堂々と議論するスタンスだ。しかし、多くの法案を参院で修正し、衆院で再議決するのは限られた会期では難しい。法案を出す前に野党の意向を確かめ、修正が可能か吟味し、成立しうる法案を出す努力が必要だ」
―公明党の果たすべき役割は。
「修正が必要になった場合、国民の多数の意思に近い政策をまとめあげる触媒としての役割だ」
―具体的に与野党が対立しそうな法案は。
「テロ対策特別措置法の改正(延長)だ。ただ、民主党としても、閣僚の経験者や官僚出身で法案を出す側にいた人がいるから、非常識な対応は取りにくいはずだ。“責任野党”と“包容力のある与党”という姿勢が問われる」
―小沢氏は早期の衆院解散・総選挙を狙っている。
「野党には絶好のチャンスだ。勢いを保ちながら、解散のタイミングを計りたいものだろう」
―首相も憲法改正や安全保障を争点に捉え、解散に打って出るのではないか。
「参院選で負けたのは、国民生活とかけ離れたテーマを掲げたからだ。目の前の現実の政策がおぼつかなければ、国民は(政治に)関心を持てない。年金制度に対する不安や住民税の負担増などについて、もっと丁寧に説明しないといけない」